今年も雪が降る

友人の彼氏は、わたしのために産まれてきたとしか思えんほどに私の好みどストライクなので、ハンカチかみしめながら羨ましい。ハチクロの野宮さんとくるり岸田繁ブレンドして、そこから毒抜いてかわいらしくしたかんじ。女にもてるので女の扱いがうまいところも高ポイント。そんな男に口説かれたっちゅうだけで死んでもいいよなー。いやーしかしまーこの人の彼女になる人ってどんな人なんやろーぽわわーん、と妄想した相手が目の前にいるってのも変な感覚。

みんな幸せをつかんでいくんだなあ。当人にしか分からない苦しみは確実にあるんだろうけど。わたしはいつも他人をうらやましがってばかりいる。

会社の先輩に「おまえどうせクリスマスはひとりやろー」と言われ「わかんないじゃないですか、今日運命の人と出会うかも」と反論したら「運命なんてうざい言葉つかうなっ」と罵られた。どうやら「運命」という言葉の使用が許されるのはハタチまでのようである。そして私は捨てぜりふを吐く。「四捨五入すればハタチです」。

24歳のクリスマスがやってくる。

かつてこれほどまでに恐ろしいキーワードがあっただろうか。

私を苦しめ続ける人には、彼女がいて遊び相手もいて、それからコンパで騒げる友人もいて、ああ、彼はいつでもなんでも持っている。心の奥底で彼の不幸を願う自分がいて、そのうち藁人形に五寸釘を打ち付けそうで、怖い。あーあー。

世の中は色々あるから どうか元気で お気をつけて

私的クリスマスソングといえばジョンレノンかユニコーン。雪の降らない地方で育った人間にとって、雪っちゅうのはいつだってファンタジーなんです。