課の歓送迎会。上司にビールついでまわるとゆう大人行事がどうしても苦手だ。気付けば、同じ席にずっと座っている若手はわたしだけだったりする。ウーロン茶というあまっちょろい飲み物片手に北京ダックを食らうわたしの姿は、いつ「てめーは管理職か」という怒号が飛んできてもおかしくない程ぬるい。所詮日本は縦社会。己の社会的スキル欠如を憂いつつ、デザートのタピオカミルクに舌鼓を打つ。いやータピオカミルクを考えた中国人は天才だね。

今年異動になった先輩が、2年目になってどう?と声をかけてくれた。烏龍茶しか飲んでいないはずの私が、気付けば仕事の悩みを吐露していた。仕事でミスをした話をしたら、「ひとりで何でも出来ると思うな、ミスは反省すべきだけど、それをフォローするために同僚がいるんだから」と言われた。女だからというだけで危険な局面になると周りの人間が守ってくれる、そういう職場環境に甘えてしまう、という話をしたら「女というだけで嫌な思いをすることもあるんだから、そこは甘えるべきところだと思う、無理はしないでいい」と言われた。今までずっと胸にひっかかっていたものが、するりと溶けていった。「そっか、俺がいるあいだにもっと話聞いてやればよかったな、もっと色々話したかったな」という言葉に胸がつまった。1年間、お世話になりました。わたしも、もっともっといろんな話がしたかったです。

仕事がんばろうっておもう。この仕事やっててよかったな、って思える日がくるのかはわからない。でも、がんばろうっておもう。仕事がすべてじゃない。でも、確実にわたしの一部ではある。

朝、会社の庭でリポD飲んでると、ときどき彼に会う。女が選んだとしか思えないムーミンのマグカップでお茶を飲む寝起きの彼に、おはよう、と言う。彼が笑顔で発する「おはよう」に、今日も1日がんばろうと誓う。まー所詮、わたしはそういう女だということだ。