公序良俗

仕事つらい、と思ったことは何度もあったけど、仕事したくない、と思ったのははじめてだった。いろんなことに対して抵抗力の低下を感じる。弱ってるなあ。

研修発表が終わった。発表の準備段階で精神はいっぺん崩壊したし、本番の発表も最低にぐたぐだだったけど、でも、私(とその上司)の発表を見た同期が「おまえの上司むかつくなー」と言ってくれて、その一言に救われた。つらかったことが全部ふっとんだ。わたしって性格わるい。

水曜日。職場の飲み会。体調がわるいのにアルコールを投入したこともあって、気分がわるくて2次会のカラオケで涙が出た。横暴の塊として知られる係長が、うげ、って顔をした。あまのさんが家の前まで送ってくれた。その間ひたすら「すみません」を繰り返す私に、あまのさんは「無理したらあかんで」とだけ言って帰っていった。体調不良ごときで泣いてしまった自分が情けなさすぎて、私はアパートの前で人目もはばからずわんわん泣いた。ダムが崩壊したように、涙と鼻水が止まらなかった。たまたま電話をしてきた同期が、自分でも意味の分からない私の話を真剣に聞いてくれた。はなみずがとまらないよー、という、もはや女で無くなった私の言葉に、彼は真剣な口調で、ちーんってしてもいいんやで、と言った。よくわからんけど、胸にしみるセリフだった。

散々泣いて、泣きまくって涙が枯れたら、自分がからっぽになった気がした。さっぱりしたけど、あとには何も残っていないような。それでも明日がやってきて、腫れた目を化粧で隠して会社に行った。職場の人たちの気づかいが、うれしくて苦しかった。

好きなひとが目をあわせてくれなかった。「すき」を続けるのは疲れる。これってもう駄目なのかなあ。