ぐるぐるマンデー

朝、目覚ましが鳴った瞬間に後悔する月曜日。
げつようび、っていう響きからして既に冴えない。「げつ」っていう濁った音が憂鬱な感情を喚起する。きんようび、って響きはキラキラしてるもんねー。あー待ち遠しくて死にそう。ラブ金曜。

私に直接仕事を教えてくれるKさんが、しぬほどやさしい。
Kさんはわたしのことを「なかっちゃん」と呼びます。そんなふうに呼ばれたのは生まれて初めてなので、ちょっと照れるけど、すごくうれしい。おにいちゃんが出来たみたいです。わたしが「おでかけ」という名のミッションに繰り出すとき、方向音痴のわたしに、地図を広げて「ここをこう行くとな、コンビニがあんねん、そこを右に行くねん、左ちゃうで右やで」と、過剰とも取れる丁寧さで道を教えてくれます。実はKさんも方向音痴なので、Kさんの教えてくれた道は間違っていることもしばしばです。でも、一生懸命わたしのために地図を凝視するKさんをみていると、なんか、なきそうになる。

この感情は、決して恋ではないけれど、でも、ある種の愛なんだろうなー、
といっちょまえのことを思ったりもします。

わたしのやっている仕事は、決して人から「ありがとう」と言われる仕事ではないので、まあ、稀にですが、裁判沙汰になったりもします。今日も、Kさんが、お客さんから訴えられました。しかしKさんは、訴状を読みながら、にこにこしていました。「あ、俺の名前ちゃんとのってるー」。とても当事者とは思えない発言。なんか、コンクールで賞を取った小学生みたい。三十路の大男に、こんな言い方失礼かもしれませんが、抱きしめたくなるほどにきゅんとさせられるかわいさです。

もっともっと、人と話をするのがうまくなりたい。
好きな人と、きちんと会話のできる大人になりたい。


わたしの好きな人(ラブの意)は、最近ぐんぐん私に冷たいです。
仕事でからむこともほとんどなくなり、飲み会の席ですら、会話はほとんどないので、わたしの中で、その人に対する気持ちはピークを過ぎちゃったんだな、と思っていたのですが、こないだ、ふと手と手が触れたときに、中学生のようにどきどきしている自分を発見しました。そのことをえみに言ったら「純情きらりやねー」と言われた。まだまだ、ピュアネスなよしえです。わたし、pureをやめてないよ!と近畿キッズにむかって叫びたい心境です。

なるようにしかならん。と思うようになったのは前進か後退か。