きのうは家でずっと泣いていた。ほんとにずうっと。5時間くらい。後輩から「これ流行ってるんですよー」と誕生日にもらったカピバラのぬいぐるみが涙と鼻水でびしょびしょになった。泣いてるうちになんで泣いてるのかわからなくなった。それでも泣き続けた。泣き疲れておなかがすいたので缶詰のミネストローネを鍋であっためて、それを飲み干すとまた泣いた。ベッドのはしっこでカピバラを抱いて泣きながら窓の外を眺めていた。ベランダから見える夜空は、星もまばらで特別きれいなものなんかじゃなく、どこにでもある、ただの夜空だったけど、何か胸に迫るものがあった。ときどき飛行機らしき光が遠くで点滅していた。

会社をでるとき後輩におつかれさまって言えなかった。よしださんは休みを取っていた。彼女とUSJに行ったらしい。恋人のいる人を好きになるってことはそういうことだ。わたしはルールが守れなかったから、その罰を受けている。それでも何かに期待しようとしている。何かを手に入れるたび、わたしはどんどんわがままになっていく。

もうメールしない。ちいさなことからこつこつと、って西川きよしも言ってたし。